飛行機が飛ぶ仕組みはわかってない、の嘘。原理を知れば怖くない

「大きな金属のカタマリが飛ぶなんて理解できない!」

飛行機って飛ぶ仕組みがわからないから怖いですよね。
 

飛んでいる瞬間に、突如バラバラになって墜落するんじゃないか…

そんな恐怖に加え、ネット上では「実は、飛行機が飛ぶ仕組みはわかっていない」なんてウワサされています。そんなものに命を預けたくないですよね(笑)

 
でも、安心してください。

飛行機が飛ぶ仕組みも、原理も解明されています。

 
たしかに、一部だけ解明されていないところはありますが、飛行にはまったく影響がありません。むしろ仕組みをしれば飛行機がいかに安全な乗り物か分かると思います。

飛行機の仕組みや原理を解説していきますね。

飛行機が飛ぶ仕組みはわかっていない、は嘘

飛行機が飛ぶ仕組みはわかっていない

たしかに、飛行機を動かしている原理のなかで一部解明されていないものがあるのは事実です。けど、安全性にはまったく影響がありません。

 
例を出しましょう。

北極星ってありますよね?

常に、北に浮かんでいる星です。
 

コンパスがなかった時代の人は、北極星の位置で方角を知ることができました。北極星は北に浮かんでいるものだ、と知っていたからです。

でも、彼らは北極星の仕組みは知らなかったでしょう。宇宙にあって、燃焼して光を発していて~なんて仕組みは知らなかったし、知る必要もなかった。
 

飛行機も同じです。

たしかに理論的に完全ではないところがあるけど、それは昔の人にとっての「北極星とは何か?」という問いとまったく変わりません。

 
詳しい仕組みなんて知らなくても、「こういう結果になる」という事実はすでに証明されているし、だからこそ飛行機は日本だけでも1日3000機ほど飛んでいます。

それでいて、もう何十年も死亡事故は起きていないほど安全なわけですね。
 

「原理」は完全に解明されていない。

けど、「結果」は完全に解明されている。

 
飛行機が飛ぶ仕組みは分かっていない、なんて聞くと「えっ!?」と驚くかもしれませんが、実際には飛行機が毎日のように離着陸しているのは”当たり前”のことなわけですね。

飛行機が飛ぶ仕組み

飛行機は、いくつかの仕組みや原理によって飛んでいます。

1. ジェットエンジン
2. ベルヌーイの定理
3. クッタ条件

1.ジェットエンジン

1つ目はジェットエンジンです。これはイメージしやすいですね。

飛行機を風に負けることなく前へ前へと進ませる「推進力」を作り出すものです。ちなみに、小型飛行機に多いプロペラ機も推進力を生み出すのは同じです。
 

ジェット風船を考えてみてください。

空気を入れた風船を手放すと、勢いよく飛んでいきますね。これは、空気が風船の口の部分から後方に押し出されているために得られる動きです。
 

エンジンの場合は空気でなく、高圧ガスを噴き出して推進力を得ているのですが、気体を勢いよく後方に押し出せば推進力が得られるため、飛行機は飛んでいられるのです。

そして、飛行機にはジェットエンジンが複数ついているのが当たり前ですし、仮にその中の1つが停止しても問題なく飛行できるようになっています。
 

実は、飛行機のジェットエンジンが1つ破損したり、停止してしまう事故は世界でちょこちょこ起きています。でも、そこから緊急着陸すれば問題ないケースが大半です。

ジェットエンジン1つでも飛行機は飛べる、と知っておくだけで気楽になりますよね。
 

2. ベルヌーイの定理

「飛行機がなぜ飛ぶのかわからない」

と誤解された原因です。
 

飛行機は「揚力」によって浮いています。

揚力は名前の通り浮かび上がらせる力で、飛行機の羽の形(翼の上側はふくらんでおり、翼の下側は平面になっている)によって発生しています。
 

飛行機の羽の上側(ふくらんだ方)は風が高速で流れ、その一方で飛行機の羽の下側(平面の方)は風が低速で流れ、その差によって揚力が生まれる。

この仕組を「ベルヌーイの定理」と呼んでいます。

 
ただ、ベルヌーイの定理は渦がまったく発生しない液体にしか適用できず、飛行機が飛ぶ仕組みとしては不適切ではないか?というのがウワサの原因ですね。

他にも、向かい風によって揚力が得る「作用反作用論」を持ち出しても、翼の形状的にこの説で飛べることを説明できないとする意見もあります。
 

つまり、「飛行機が飛ぶ仕組みがわからない」というのは説の1つです。

飛行機の飛ぶ仕組みは鳥と同じ

ジェットエンジン、ベルヌーイの定理など少しむずかしい言葉を紹介しましたが、結局のところ飛行機は、鳥と同じ飛び方をしているだけです。

そのへんを飛んでいるカラスが、いきなり落ちてくる姿は想像できないと思いますが、まさに飛行機も同じでよほどのアクシデントがない限りは飛び続けられるわけです。

3. クッタ条件

揚力を得るためのベルヌーイの定理。

そして、揚力を決めるもう1つの要素が「クッタ条件」です。
 

翼の上側と下側を通る風の流れが、スムーズに合流する川の流れのように、翼の後部で合体することにより、充分な揚力が得られる。

なんだか難しそうですが、そのために飛行機は滑走するわけです。

 
離陸の時に、ゴーーッとすごい音を立てて飛行機が滑走しますが、この時点でクッタ条件は満たされます。そして飛行機が勢いを失うまではクッタ条件はクリアされ続けます。

実際、飛行機が空中でピタッと停止することなんて無いので、常に飛行機は浮き続けることができるわけですね。

飛行機は飛ぶべくして飛んでいる

飛行機が飛ぶ原理や仕組みを紹介してきました。

揚力:上に引っ張られる力
推進力:横に進む力

ザックリ言えば、これらの力で飛行機は飛んでいるということですね。

 
最近では、揚力はコンピュータで計算もできるようになり、「飛行機がなぜ飛ぶのか完全に解明されていないけど、安全上はまったく問題ない」状態です。

決して「なんとなく上手くいったから、よくわからないけど飛行機を飛ばしている」といった非科学的な理由ではないわけです。
 

あんな金属のカタマリが飛ぶなんて!

と考えると不安になりますが、今や飛行機が飛ぶ仕組みは解明されていて、いざというリスクに備えて準備もしてある。そう考えると怖くないですよね。

怖いけれど乗らなければ、という時には飛行機には飛べるだけの理由がある!鳥と同じだ!と思い出してくださいね。